カスレのこと

ワイン会について書きましたが、今回のワイン会は
南フランスのお料理が盛りだくさん。
「カスレCassoulet」は、白いんげん豆と豚肉・鴨肉・ソーセージなどを
ぐつぐつと煮込んで、オーブンでじっくり焼いた料理。
カルカッソンヌ・カステルノダリー・トゥールーズという3つの町が
うちが発祥の地だ、といまだに言い張っているらしいのですが。

私は丸一年ほどフランスに住んでいたわけですが、
カルカッソンヌにはそのうち4ヶ月滞在していました。
世界遺産のとても美しい城壁がある町で、
南仏らしく陽気で温かい人が多く、友達や同僚に誘われて
たくさん遊びに行った思い出があります。

カルカッソンヌのレストランで働き始めて1ヶ月くらい経った頃、
肉料理の部門シェフ・フィリップに
「明日はカスレの仕込みをするから朝早く来るように」
と言われて作るところを見せてもらったのですが
そのときは玉ねぎ・ポワトリーヌフュメ(ベーコンの一種)・豚肉を
しっかりと香ばしく炒めているところで、工程のすべてを見ることは
できませんでした。

それから何度かよそのレストランでも食べ、それぞれに少しずつ違った味でしたが
とにかくじっくりと、全体がとろとろになるほど煮た、
田舎らしい、あたたかい料理です。

昨年末お店で試作したときは、あの味にならなかったのですが
今回のワイン会に向けて着々と準備中、今は鴨を冷蔵庫で熟成しています。
乞うご期待!